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きみの一閃で目覚めた恋心

第3章 ~初対面のリザルト~

「ッ!?」

「ちょっと、兄さん!
何言ってるんだよ!?」

郁さんの出した条件に、驚く僕と慌てる隼君。

「隼は、少し黙ってて」

隼君に言ったあと、郁さんは再び俺の方を見る。

「信長君
本当に、隼の事を大切に想ってるならその気持ちを、強い意志を自身の料理にぶつけて下さい」

「俺は、本当に隼君の事を大切に想っています」

この気持ちに、嘘偽りはない。

「では、その強い意志と気持ちを料理という形で現して下さい
料理の出来栄えで、作った料理人の人柄がわかります」

「……本当に、郁さんの舌を満足させれる料理を出して、美味しいと言わせたら隼君との交際を認めてくれるんですよね?」

もう一度、郁さんに確認を取る。

「約束します
ただし、先程も言いましたけど
僕の舌を満足をさせる事が出来なければ、隼との交際を諦めて下さい」

そりゃあ、両親の死後に1人で大切に育ててきた弟だ。

反対する気持ちも、わからなくもない。

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