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きみの一閃で目覚めた恋心

第5章 ~正月のエピローグ~

笑顔の夕陽さんに対し、頬を赤く染めた郁さんは夕陽さんを見つめる。

「もう、兄さん達ったら~」

そんな2人を見て、隼君は呆れていた。

-郁視点-

「それじゃあ、そろそろ僕の家に戻ろっか」

「ですね」

先生の提案に頷き、僕達は出口に向かって歩き出す。

「にしても、人減るどころか増えてる気が―――――」

ドックン!

「ッ!?」

えっ、何…?

「……。」

周囲を見回すが、怪しい人物は見当たらない。

「郁君、どうしたの?」

「え?」

歩きながら、僕の事を心配する夕陽君。

「いや、何でも―――――」

ドックン!

「ッ!?」

やっぱり、この感覚は……殺気…。

しかも、鮎喰(あくい)家に関係ある人から発せられる、殺気と同じくらいの殺気を感じる…。

もしかして、近くに潜んでいる…?

「郁君?」

これ以上、夕陽君に心配かけるわけにはいかない。

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