ながれぼし
第6章 きみごころ
そしてその瞳は智っちを見て、穏やかに笑った
…あれ…ぇ…うそ…
櫻ちゃんて……実は…
…いや…いいか。
大「ふふ…」
櫻「? どうした?急に笑って」
大「ん。なんかね。先輩が悪い人じゃなくて良かったなって。」
「え?」
大「まぁ変わった人ではあったけど。俺、先輩にはちょっと感謝してて…」
櫻「感謝…?ってなんであいつに??」
大「だってさ、翔くんとタケちゃんがこんなにも俺のこと心配してくれるんだもん。
俺ね、本当はずっとずっと嬉しかったんだ。ぁ…勿論申し訳ないとも思ってたけど…」
宮・櫻「…」
そして、智っちはこう続けた
大「翔くん。タケちゃん。ありがとう。
俺、2人に会えたことが凄く嬉しい」
ふわり。
それはそれは、一足も二足も早い春が来たような
極上の笑顔付きで
…
……
あぁ…そうか、智っちって普段何考えてるか分かりにくいけど、本来はこうなんだ
《純粋》
それはまるで皺ひとつ 汚れひとつ無いような
…だから、危うい。んだ
だから、こうして側に居て、助けてしまいたくなる
これに関しては話したことなんて無いけどさ、だから聞いたこともないけど、櫻ちゃんの智っちへの気持ちが、ちょっとわかってしまった様な気がした
櫻「…っんだよ急に改まって」
大「ずっと思ってたんけど、中々言えなくて…ありがとう。」
櫻「っ」
「あっれー?櫻ちゃん、顔赤いよ?照れてんのー?」
櫻「ばっ!照れてねぇよ!」
「えー?だってほらここ、ここ」
つんつん。と櫻ちゃんの頬っぺたをつつけば
櫻「あっ!やめろよ!」
「ほれほれ♪つんつん♪」
ついさっき、櫻ちゃんをからかうのは控えようと決意したのに
手のひら返しで破ってしまったのは
「っタケ!よぉしわかった!お前がその気なら、デコだせ。」
「は!その構えは…デコピン!
っひぃ!智っち助けて!」
嬉しくて…黙っていたら泣いちゃいそうだったから
大「え?俺?…んふふ。はい翔くん♪」
「あっ!裏切り者!離せ!」
大「ごめんねタケちゃん」
「ひどっ!(涙)」
だから…
櫻「あははは!よーし覚悟しろよ。」
「いやっ!その顔はマジなやつ!
神様仏様櫻井様!」
櫻「もう遅い!」
「っっぎゃぁぁ……!!」
櫻ちゃんと智っち。そして俺
いつまでもいつまでも ふざけ合った