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ながれぼし

第6章 きみごころ




こうして
事件は幕がおりたわけだけど

それからも、この2人と居ると定期的に事件は起こり
笑いあり 時に涙ありのこゆい大学生活を送ることになる

そうこうしていく中で、自然と友情というものは深まっていくもんで、前よりもっと櫻ちゃんと智っちと解り合えたんじゃないかな


櫻ちゃん
驚いたとこに、本当に本当のおぼっちゃまくんだった
そしてもっと驚いたのは、彼女。は彼女じゃなくてセフレだったってこと、てかさ年単位でセフレやってたらもう付き合ってんじゃないの?違うの??つーかそもそもセフレって……悪かったな童貞で!

………まぁ櫻ちゃんも色々と葛藤してんだもんね。だから見逃してあげよう


智っち
俺と同じで、友達が居なかったんだって。経緯も理由も違うけど、辛い思いをしてきたんだろうな
んで、世間知らずなのはそれが関係してるのかな。って智っちはえへへ。と笑って言ってたけど……え?別に関係なくない?

あ、そして智っちには欠かせない酒癖ね
後に《キス魔》という肩書きに《抱きつき魔》《絡み魔》という肩書きも追加され最後には《飲ませると面倒臭いやつ》という可哀想な肩書きへと変わっていく


俺は……
友達なんていらない。そんな縛りから抜け出してみれば、いつの間にか俺の周りには"友達"と呼べる人達がいたことに気が付けた
でもね。比べるものじゃないけどさ、友達は増えても"親友"と呼べる友達は、やっぱり櫻ちゃんと智っちだけだったんだ


勿論、俺達の事はここだけでは語りきれないし、話したいことはまだまだ沢山ある

「……様」

次は、何の話がいいかな

「お客様。」

あ、そうそう!
櫻ちゃんがね、卒業の日にさ…ふふ…

「すいません。お客様。」

「、…え?」


「お休みのところ申し訳ありません。
当機は間もなく着陸体勢に入りますので、シートベルトの着用をお願い致します。」

「……ぁ…はい。」

にこり。と笑って去っていく女性




……

くるっと見回せば

あ、そか
今飛行機

てか、着陸体勢って…すげー寝ちゃってたな
それにしても、懐かしい夢を見た


ゆっくりと大きく首を回せばバキバキと鳴って
シートベルトへと手を伸ばす



アメリカ シカゴから約13時間のフライト

俺は、4年振りに日本へ帰って来た




目的は

親友の結婚式に出席するためだ


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