
ながれぼし
第3章 冬以上春未満
*
本日は晴天なり
日向ぼっこするにはベストコンディション
でも、俺は室内…
相「あ、大野さん。…行かないの?」
から見下ろしているのは中庭。に居る智
あれから半月あまり
今までの俺なら、智見つける→ほぼ即アプローチ
けどさ…
あんなことがあったら…流石の俺もね
会心の一撃を喰らったメンタルは、治療中
なのに…回復するどころかHPは減るばかり
智が足りない
もうずっと声を聞いてない
けど…怖い
相「かず?」
「…俺ね、少し…少しだけね?自惚れてた事があったんだ。」
相「うん?」
「前はさ、智ってあのベンチに座るとき、いっつも真ん中に座ってたの。だから俺、智が話してくれる時には、隣の花壇の縁に座ってたの。」
相「うん」
「でもね。少し前から、智がベンチの左側に座るようになったの。
え?マジ?って、俺のために?って、嬉しくて。
…まぁ確認したわけじゃないけどさ」
たまたまかな…
相「ふふ。そうだったんだ」
うん。俺の大切な思い出
それだけじゃない。全部、全部大切なの
てか都合良いように解釈してる俺って…
「痛い奴」
相「かず?」
「相葉くんは?潤くんと話したの?」
相「…あー俺は…」
困ったように笑う相葉くん
そう、相葉くんは潤くんに…
松「雅紀!」
相「っ…!」
潤くんの声に、文字通り跳ね上がる相葉くん
ん?
と思ったときには、相葉くんが俺を盾にして隠れる
松「やっっと見つけた。
…はぁ…それ、マジでやってんの?
そんな もやしっこの後ろにお前が隠れられるわけねーだろ」
…あらあら、なんだか汗だくな潤くん
て?
「もやしっこって俺?」
松「他に誰がいるんだよ」
「はぁ?!」
ちょっとそれ酷くないか?!
俺は無駄な脂肪、無駄な筋肉がつてないだけだ
松「雅紀、借りるぞ」
俺の腹立たしさなんてどこ吹く風
俺の後ろにいる相葉くんを引っ張り出す
「借りるって、相葉くんは物じゃねーし」
そもそも俺のでもない
松「…あーわり。そうだよな。えと、あー…だから…その…俺と雅紀は今から付き合うので…
だから雅紀。俺と来てよ」
そうゴニョゴニョ言って、ボッ。とトマトの様に赤くなった潤くん
…
……
相「え?」
「え?!!!」
あ…驚き過ぎて
当人より大声が出ちゃった
