
ながれぼし
第6章 きみごころ
「ハァ…ハァ…」
櫻「……何処に…って駅か?」
櫻ちゃんが気が付いたところで、俺は掴んでいた腕から手を離し、そのまま2人で人混みを駆け抜ける。
「ハァ…そう。ここら辺って学生向けの飲み屋とか店ってほぼなくて…ハァ…だから次どっか行くとしたら、まずは駅かなって…ハァ…ハァ…」
櫻「あー…確かにどれも高級な店っぽいな。思えばさっきの店、ここら辺じゃ浮いてたしな←失礼
それにあいつ、そんなに金持ってなさそうだもんな←失礼」
櫻ちゃん…なかなか失礼だ。
「……ま…そういうこと…ハァ…ハァ……それに、もしホテルとか家に連れ込むにしても…ハァ…ここら辺って高級イメージもあって、ラブホなんてないし…フゥ…あいつの家…確か△△方面って……」言ってたような…。
櫻「なるほどな。さすが情報通。頼りになんなぁ。」
と俺の横から、ふっ。と笑いが聞こえた。
「………褒め言葉として受け取っとくよ
…ハァ…ハァ…ハァ…
って!なんで?!なんで俺だけこんな息切れてんの?!!」
櫻「いやタケ。寧ろこの短距離で息上がりすぎじゃね?」
「短距離ゆーたな!……ハァ…ハァ…」
櫻「日頃のジム通いの賜物かなー。」
「ジムて!どこぞのおぼっちゃまくんかてめーは!」
どーりで超いー体してんなって思ってたよ!
櫻「はは!そうそう。僕、おぼっちゃまくんなんすよ。」
「はぁ?!ウーロン茶で酔っ払ったの?!」
櫻「んなバカな(笑)……って談笑してる場合じゃねえっつーの!」
そうだった!!
「ハァ…ハァ…」
そんなこんな
そうこうしている間に、俺達は駅に着いていた。
