テキストサイズ

ながれぼし

第6章 きみごころ




『彼氏だ!』
焦ってテンパった末の発言……

とはちょっと違う



大「タケちゃん? 、」

大野っちに今は黙っててと目配せをして


先輩「はっ。ないない。」

先輩には…まぁそんな反応をされても仕方がない
そりゃね。ないっつーのは当たってるから


けれども
俺だって馬鹿じゃない
実際テンパってはいたけれども、なんの考え無しに彼氏面するわけじゃない

先輩があの飲み会の日の様に、そんなにも友達を無関係だと言うのなら
だったら、大野っちと友達以上の関係になってしまえば良い。そう思った

そう信じさせる為の、頼りないけれど切り札だって有るには有る


それにだ、何をしたかは知らないけど、大野っちへ嫌なことをする奴に馬鹿正直にフリーを公言するよりも、付き合っている奴が居ることにしちゃうのが得策なんじゃないか。と思ったからだ

たまたま俺もフリーだし?たまたまね
たまたまだからねっ



「あえて周りには言ってないけど、俺たち付き合ってるんすよね。だから!関係は大有りなんだよ。」


先輩「、………ふっ、大野くんときみが?大野くんとは釣り合わない。あり得ない。嘘吐くにももっとましな嘘吐きなよ。」
最後にまたふっ。と鼻で笑われた




……

ムッカチーン!
俺だって一応なかなか格好良い部類に入ってる筈なんだからな!
ただ!ただ櫻ちゃんと大野っち、そのハイレベルな2人と比べられたら…そりゃ…ちょっと霞むかもしんないけどっ!俺だってそこそこな!
そこそこイケてるはずだ!

…って!いかんいかん
心乱されてる場合ではない!


ならば
「ふふふ…」

きっと

先輩「…なんだよ、」

きっと大野っちのこと気になる人なら1度くらいは見たことあるだろう


俺が良く
「知らないの?俺がいっつも智っちこと
こうやって抱き締めてるの。
結構堂々とやってるんだけどなぁ。」

そう言いながら、いつもふざけて抱き付くように、大野っちを ぎゅぅと更に抱き締めた



これでどうだっ


先輩「………………大野くん、本当なの?」


大「……え…うん。本当です?」


先輩「っ…そんな!」

大野っちの返事が疑問系になっちゃったけど
先輩は驚愕した顔をして


こ、これは信じた…んじゃない?
やったぞ俺!



でも…

先輩「じゃぁさ証拠。見せてよ。」




そうきたか

ストーリーメニュー

TOPTOPへ