
ただ今嫉妬宮発動中!
第1章 嫉妬宮その1~N×A
オレのただの我が儘だって自分でも分かってる。
返信しなきゃ、まーくんは心配するだろう。
でも、潤くんと今まだ一緒にいるって思うだけで
メッセージを打つ気にもならない。
ソファーの上で目を閉じた。
黒い感情が身体全部を、蝕んでいってるような
感覚に囚われながら、多分そのまま眠りに
落ちたんだろう……
多分、何度目かのチャイムの音で目が覚めた。
……誰?
N「はい……」
A「和くん、開けて。オレ」
!?
なんで?
ここまで来たのよ?
慌ててインターホン越しに
N「今留守にしております」
ギリギリの所で、ツンデレ君のツンの方、発動。
A「クフフッ……いるじゃん!開けて?」
N「……」
A「おーい」
N「……1人ですか?」
A「何言ってんの?当たり前じゃん。見えて
るでしょ?そっから。」
モニターを覗き込んでる、あいつの目と鼻に
向かって、
N「……潤くんは?」
A「松潤?とっくに帰ったよ?クフフ……ねぇ
早く開けろよぉ~人来ちゃうだろぉ」
「人が来る」その言葉に仕方なく
N「……どうぞ」
と言うしかなかった……んだけど
急に来たこいつに。
ドキドキしてきた心臓を無視しようとして、
オレは、こいつが上がってくるまでに何とか
普通にしていようと、今だインターホンの前で
突っ立ったまんま、胸のシャツを握りしめ
大きく深呼吸した。
…………。
急に来たあの人相手に、動揺しまくるオレは
いつものように、上手く感情をコントロールする
術を失ってしまったのかな……
ヤバい。
ドキドキする心臓の音がうるさすぎて。
もうすぐここに来るあいつを前に……
どうしていいか分からないなんて。
本当……何なのよ、オレ。
