ただ今嫉妬宮発動中!
第4章 嫉妬宮その2~N×J×S★更に続きの章★
翔が
S「じゃ、じゃあさ、ちょっ…電話するわ」
なんていいながら、チラリと握ったまんま
の手を見る。
N「フフっ……どうぞ?」
パッと離した手を翔が、名残惜しそうに
見ているのが分かって、益々俺は
面白くなった。
S「すぐ!すぐだから。待っててね」
バタバタとズボンのポケットから、スマホを
取り出して電話をかける翔を横から
眺めていた。
……って、おい。慌てすぎだろ。
S「うわっ!おっと!」
手から滑りそうになってるスマホを
キャッチする翔に
N「ちょっとぉ、何やってんのよ?」
S「危っねぇ!」
バタバタしてる翔の姿に可笑しくなる俺。
その、ビジュアルで慌ててるのが
何だか妙に可笑しくて、フフっと
手を当てて笑った。
S「あー!!もう、俺、ダサいっ!」
チラチラ、こっちを見ながらそう叫んでスマホを
一生懸命タップしてる翔に、俺は
N「はいはい、落ち着いてぇ~」
ふわりと翔のその赤くなった頬を
両手で覆った。
S「ッ!??」
翔は、スマホを耳に当てながら、俺の両手に
掴まれたまんまのその顔で、ビックリしたように
目を見開いていた。
俺は、翔の正面に立った状態で人目も
気にせず、
N「はい、深呼吸~吸ってぇ~吐いてぇ~ふぅ~」
翔の目から、視線を外さずに
頬にまだ手を当てたまんまそう言って
至近距離で息を吸ったり吐いたりの
真似をしてみせた。
S「すぅー……ハァー……」
言われるまま、されるがままの翔が
可笑しくて、ブハッと吹き出してしまった。
何でもやってくれるんですね。
あなた。
俺の吹き出したので、我に返ったように
S「ちょっ、和?なっ、何?何?これ……」
俺の両手をスルリと離して、真っ赤に
なっていた。