ただ今嫉妬宮発動中!
第4章 嫉妬宮その2~N×J×S★更に続きの章★
出て行った潤は、多分そのまま外に行った
のかもしれない。
玄関のドアが勢いよく閉まる音が
ここまで聞こえてきた。
その時、ポケットのスマホから
ピロン♪
ラインの通知音が鳴った。
…………。
画面をタップすると、さっき別れたばっかの
あいつからだった。
【和、さっきはごめん】
一言。
……まぁ、あんたが謝る事じゃないんだけどね?
俺が勝手に誘って、勝手に途中で出てきて未遂に
終わらしたんだからさ。
……あの時は、あいつの表情とか言動に。
なんか持ってかれそうな気がして。
俺らしくもない、なんて我に返ったから
結果何にもなくここに戻ってきたんだけど。
……まぁ、何にもなくはなかったけど。
少なくとも、今のやり取りで潤は完全に
俺があいつと「やった」って思い込んで
出て行ったから。
どこ行ったか分からないけどさ。
お前は、俺の所しか帰る場所はないんだよ?
潤……
ラインの返信は既読にしたまんま
返さなかった。
だって、もう潤にも半分バレたし……
あんたに、用はない……しね。
俺が一番大事な人ってのは、潤なんだし。
その潤は、あんたをどういう目で見てんのか
分かんないけどさ……
翔。
俺があんたに「好きだ」って言われたって
言った時の、さっきのあの時の潤の顔……
ムカつくくらい、お前の事を多分想ってたんだ
ろうね。
あの顔が全てを物語っているように見えたから。
俺には。
俺しか、見えてなかったはずの今まで
見た事ないような顔をしていた潤。
明日は俺らの誕生日だよ?
翔の事はなかった事にしてやるからさ。
早く戻ってこいよ……
お前は、俺だけを見とけばいいんだよ。