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ただ今嫉妬宮発動中!

第4章 嫉妬宮その2~N×J×S★更に続きの章★





深夜で辺りは暗いし、車で移動しながら


キョロキョロと見回す。


正直


こんな闇雲に探し回った所で。


簡単に一人の人間がみつかるはずもない。


潤の電話は最早、繋がらないって分かった途端


言い様のない不安がまた押し寄せてきた。



N「潤……」



口から勝手に溢れた名前。


翔がまた、握っている手に力を入れたのを


感じて


N「翔、今日はもういいよ……」


そう言って窓の景色から目を離して翔の方を


振り返って見た。




……こんだけ色々回った所で分かる訳もなく。


俺は自分でどうにか出来ない歯痒さに


唇を噛んで、そこから血の味がするのを感じた。



S「ちょっ…和?あっ…何やってんだよ!」



翔が気付いて俺の血の滲んだ唇に自分の


ハンカチを当ててくれた。



S「大丈夫か?力抜け…噛んじゃダメ」


N「痛っ…」


S「なぁ和、潤は大丈夫だ!信じろ?な?」



……。


根拠もなんにもないはずなのに……


こいつの大きくて綺麗な目を見ていると


何故か大丈夫な気がしてきて不思議と


フッと身体の力が抜けた




S「な?大丈夫だ。あいつは優しい奴だから
 和が一番悲しむような事は自分からは
 絶対にしないと思う」




……。




翔がゆっくり話す一言、一言が俺の頭に響いて


聞こえる。





N「……そっか」



妙に納得出来る言葉を、こいつは俺に言ってくれた。




「俺が一番悲しむような事は潤はしない」




確かに……な。



昔から潤は優しかったから


誰からも好かれて、愛されて。


俺があいつの一番愛する奴でいたいばっかりに


あいつの全てを俺が支配しておくようにさ


あの日から、潤はずっと……


ずっと……


ずっと……


俺をちゃんと愛してくれていたのに……






間違えてたんだろうか?



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