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ただ今嫉妬宮発動中!

第4章 嫉妬宮その2~N×J×S★更に続きの章★




N「ここでいいですよ?」


家の近くのコンビニの近くまで来た時、翔にそう


告げた。


だけど、翔は


S「家までちゃんと送るから
 …こんな所で降ろすわけないでしょ?」


そう言って、「うち、どこ?」と


聞いてきた。



……。



N「あそこの角曲がって真っ直ぐ行ったとこ……」


俺は小さな声でそう伝えた。


S「了解!聞いてた?和んちまで回して」


翔が運転手にそう言っていたのをぼんやり


聞きながら車窓から外を又、見つめていた。


S「和……とりあえず朝まで待とう?潤は大丈夫」


左手で自分の顎を支えて外を見ていた顔を


翔のほうに向ける。


空いてた俺の膝に乗せていた右手をまた、翔が


グッと上から握りしめた。


そう言って大丈夫って言ってくれる翔を


じっと見つめ返した。




S「和……お前……いや、いや…いいや…うん」


言い淀んでいる翔の不自然な物言いに


N「……なに?」


静かに一言返した。


繋いだ手を見ながら翔がまた言った。



S「…あの、嫌がらないんだね?……これ」



そのまま手を持ち上げられた。


……。


N「お前の手が……熱くて……なんか力抜けたわ」


翔を見つめながらそう返した。


確かに「イヤ」な感じはしなかった。





むしろ、安心出来て……


潤を思って怖くて不安になって泣いていた涙も


こいつが、横で大丈夫って言ってくれて


握りしめられてた手から、こいつの熱いくらいの


体温が伝わってきたから。


俺は


柄にもなく


他人に気を許してしまうような感情に初めて


なったんだ。





……。





潤が「翔くんはいい人」って言ってたのが



これなのか?



ってさ



こんな状況の中、



思ってしまった自分にまだ、



少し戸惑っている



潤がこいつに惹かれてしまったのも



こいつのそういう、裏表のない俺には絶対ないで



あろう「素直」な所を近くで見て感じたから



……なんだろうな、ってさ





こいつは、俺ら双子にとんでもなく


騙されて、振り回されているってのによ……







変な奴





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