ただ今嫉妬宮発動中!
第4章 嫉妬宮その2~N×J×S★更に続きの章★
翔 side
まだ雨が降る中、車は家を目指して走る。
車中で俺は、ぼんやり考えていた。
今さっきまで隣に座っていた、和の事と
みつかんない潤の事両方。
彼らは、産まれてきた時からずっと一緒で……
俺なんかが入り込めないような、何かがある
ようで。
一緒にいると、不思議な感覚を覚える。
けれど、和は俺と昼間あんなことになり……
付き合ってくれるんだと思って浮かれてた俺。
だけど、心の中には違う奴がいるって
とても分かりやすく伝わった。
和の態度と表情……あと言葉。
その大事な奴ってさ。
特別だって言ってる「潤」なのか?
だってさ、昼間家から帰る時言ってたもんな。
「俺の大事な人のとこんに帰るの、離せ」
ってさ。
それはつまり
俺は絶対に入り込む隙間もないような
双子の兄弟愛みたいなやつなのか?
双子ってそんなに、この歳になっても
特別な存在なのか?
……しかも「兄弟」だし。
俺と和は、まだ知り合ってそんなに長くはないから
和の事分からない事だらけの俺からしてみたら。
そんな和の深い感情までは本当に分からない。
でも、潤を想ってあんな風になる和は
多分普通に学校生活送ってるだけじゃ、
決して見る事はないだろう姿だったはずだ。
……
大事な大事な双子の兄弟の潤が、居なくなったんだ
あんな風に取り乱すのも……
無理はないだろう。
俺には何にもしてあげれる事はないんだろうか?
潤、どこいんだ?
……。
俺、お前に会ったらさ。
ちゃんと謝ってから自分の気持ち
お前には聞いてもらいたいって思ってるよ。
お前の大事な双子の兄ちゃん、
勝手に好きになっちまってごめんな。
ってさ。
……本当にどこいんだ?
潤。
心配してるんだぞ。