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「血、吸って」


え…とレイラは力なく呟く。


まだ生身の人間の血を吸ったことはなく、初めての吸血は加減がわからず吸いすぎて人間を殺してしまうのがヴァンパイアの初めての吸血のあるあるだ。


1番ヴァンパイアに詳しそうな男だったが、そこまでは知らないのかと思ったレイラはそれを言おうと思ったがハッとして口を噤んだ。


このまま吸血して殺してしまえば自分はここから逃げれるんではないかと思ったからだ。


レイラは身体に無理矢理力を入れて頭を起こすとソウの首筋にゆっくりと噛み付いた。鋭く尖った2つの八重歯がぷつりと赤い血を流しながら突き刺さった。


初めて人の身体に噛み付いたが、ヴァンパイアの本能でかなんとなくどうすればいいのかわかった。


「…ｯ…」


少し顔を歪めるソウ


ヴァンパイアのことは詳しいが、自身が吸血をされたことまでは無かったのでこんな感覚なのかと目を細めた。