テキストサイズ

僕らのらんど

第1章 初めての戦い

「モンスター?」

そう聞き返した後、ハッとした。
僕はスマホ画面を確認する。

「あっ!」

画面からはコマンドが消えていた。
しかも今度は僕に似たような格好のアバターがゆっくりと回転して表示されていた。

「まさか、さっきの警告って…」

トシヤも気づいたみたいで、僕たちは慌ててスマホ画面を操作した。

『LAND』という覚えのないアプリがいつの間にかインストールされていた。RPGアプリだ。しかもログアウトボタンも見当たらないため、アプリを閉じることもできない。

「そっか…知らなかったのね」

石毛さとみ似の女性は僕たちの反応を見て察したようだ。

「ちょっと染みるけど我慢してね」

いつの間にか石毛さとみ似の女性の手には小瓶が握られていた。蓋を外して、なにやら緑色の液体をトシヤの背中に振りかける。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ