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僕らのらんど

第5章 美女と兎

「恐がってるだろうが。それに仕事の邪魔はするな」

「はぁい…。ごめんね、ウサギさん」

れんじに怒られて、アカツキちゃんはすぐに白ウサギを解放した。
れんじがそんなこと言うなんて意外だ。

「…あ、ありがとぴょん…」

白ウサギはれんじに頭を下げると、跳ねながらキッチンの方に戻って行った。

「ウサギって喋るんだっけ…」

「そんなわけないでしょ!」

僕のボケにまあやさんが突っ込む。

「ん~リアルで兎は喋りもしないし、まず二本足で立たないですよね。やっぱりここは現実のようで現実世界ではないんでしょうね~」

他人事のように呟くヒロキさん。
ああ、もうここまできたら開き直るしかないのか…。

「どうしたの? 月影くん」

まあやさんが月影を見て首を傾げる。
月影は俯きながら何かブツブツ呟いていた。

「……もふもふ……ウサギ……うさぴょん……」

「!?」

一瞬、ニヤリと笑った月影が物凄く怖かった。


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