僕らのらんど
第5章 美女と兎
走っていくうちに霧はどんどん晴れていく。
蜘蛛軍団からも逃げきれたと思った。
しかし次の瞬間、次から次へと蜘蛛が荷台に上がってくるのがサイドミラーから見えた。
「ちょっ…蜘蛛が荷台に上がってきてるぞ!!
…って、うわっ!!」
突然、蜘蛛が助手席の窓に貼り付いてきたのを目の当たりにし、僕はとっさにまあやさんに抱きついた。
「ちょっ、ちょっと…! どさくさに紛れてなにするのよ!」
「ご、ごめん! でも、蜘蛛がっ…!」
助手席の窓に貼り付いていた蜘蛛は長い足を動かしながらフロントガラスに移動していく。
「くっ…!」
月影がまた振り払おうとスピードをあげるが、なかなか落ちない。
更に運転席側からも蜘蛛が窓に貼り付き、僕たちは完全に蜘蛛軍団に囲まれてしまった。
「だめです、このままでは…!」
月影は仕方なくスピードを落とした。
視界が見えないのでは蜘蛛にやられる前に事故ってしまう。
「どうするの!? 車が完全に止まったら、確実にやられるわよ!」
「こうなったら一か八か…二人ともしっかり掴まっててください!」
そう言うと月影は躊躇うことなくアクセルを踏んだ。そしてハンドルを目一杯切った。
「!!」
「きゃあああああっ!!」
突然車体が横滑りし、僕たちの体は右に大きく振られた。
蜘蛛軍団からも逃げきれたと思った。
しかし次の瞬間、次から次へと蜘蛛が荷台に上がってくるのがサイドミラーから見えた。
「ちょっ…蜘蛛が荷台に上がってきてるぞ!!
…って、うわっ!!」
突然、蜘蛛が助手席の窓に貼り付いてきたのを目の当たりにし、僕はとっさにまあやさんに抱きついた。
「ちょっ、ちょっと…! どさくさに紛れてなにするのよ!」
「ご、ごめん! でも、蜘蛛がっ…!」
助手席の窓に貼り付いていた蜘蛛は長い足を動かしながらフロントガラスに移動していく。
「くっ…!」
月影がまた振り払おうとスピードをあげるが、なかなか落ちない。
更に運転席側からも蜘蛛が窓に貼り付き、僕たちは完全に蜘蛛軍団に囲まれてしまった。
「だめです、このままでは…!」
月影は仕方なくスピードを落とした。
視界が見えないのでは蜘蛛にやられる前に事故ってしまう。
「どうするの!? 車が完全に止まったら、確実にやられるわよ!」
「こうなったら一か八か…二人ともしっかり掴まっててください!」
そう言うと月影は躊躇うことなくアクセルを踏んだ。そしてハンドルを目一杯切った。
「!!」
「きゃあああああっ!!」
突然車体が横滑りし、僕たちの体は右に大きく振られた。