僕らのらんど
第5章 美女と兎
「呉葉と申します。お食事中に皆様のお邪魔をしてしまい、申し訳ございません」
呉葉さんがしっとりした声で話すと、ヒロキさんはしばらく呉葉さんに見とれていた。
「いえ、全然。というか、慣れない荷台に乗ってさぞ疲れたでしょう。どうぞ座ってください」
ヒロキさんは立ち上がり、呉葉さんをアカツキちゃんの隣に座らせた。そして自分は呉葉さんに向かい合って座った。
「あ、アキラさんは隣のテーブルね」
「……」
別にいいけど。
あとから月影とまあやさんが来るし…と思って、一人隣の席に座ると、通路を白ウサギが歩いてきた。
「いらっしゃいませぴょん」
白ウサギはヒロキさんたちのテーブルに注文を聞きにきたようだが、身長が低すぎてヒロキさんたちからは耳しか見えていない。
「おーい。こっち先に注文頼む」
なんでこんな白ウサギを雇ったんだろうと疑問に思いながら声をかけると、白ウサギはクルリと僕の方に振り返った。
「順番だぴょん」
ウサギがあり得ない一言をもらす。
「は? 隣の連れと一緒に来たんだけど」
「関係ないぴょん。店員を呼んだのはこっちが先だったぴょん」
「はあ?」
僕は思わずすっとんきょうな声をあげた。
「ちょっと、アキラさん。なにウサギに絡んでんですか」
ヒロキさんが苦笑する。
呉葉さんがしっとりした声で話すと、ヒロキさんはしばらく呉葉さんに見とれていた。
「いえ、全然。というか、慣れない荷台に乗ってさぞ疲れたでしょう。どうぞ座ってください」
ヒロキさんは立ち上がり、呉葉さんをアカツキちゃんの隣に座らせた。そして自分は呉葉さんに向かい合って座った。
「あ、アキラさんは隣のテーブルね」
「……」
別にいいけど。
あとから月影とまあやさんが来るし…と思って、一人隣の席に座ると、通路を白ウサギが歩いてきた。
「いらっしゃいませぴょん」
白ウサギはヒロキさんたちのテーブルに注文を聞きにきたようだが、身長が低すぎてヒロキさんたちからは耳しか見えていない。
「おーい。こっち先に注文頼む」
なんでこんな白ウサギを雇ったんだろうと疑問に思いながら声をかけると、白ウサギはクルリと僕の方に振り返った。
「順番だぴょん」
ウサギがあり得ない一言をもらす。
「は? 隣の連れと一緒に来たんだけど」
「関係ないぴょん。店員を呼んだのはこっちが先だったぴょん」
「はあ?」
僕は思わずすっとんきょうな声をあげた。
「ちょっと、アキラさん。なにウサギに絡んでんですか」
ヒロキさんが苦笑する。