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僕らのらんど

第5章 美女と兎

えっ──まあやさん!?

掛け布団がモソモソと動く。
まさか隣にまあやさんが寝ていたからあんな夢を見たのか?

「な、なんで僕と一緒に寝て……」

ドキドキしながら僕は掛け布団をゆっくり捲った。

「!?」

「…ん…アキラ、さん…?」

そこで寝ていたのはまあやさん──ではなく、月影だった。

「はあっ!? なんでお前がここにいるんだよ!?」

「…え…」

寝ぼけた顔で起きると月影はキョロキョロと辺りを見回した。

「すみません…。夜中トイレに行ったんですが、部屋を間違えてしまったみたいです」

「はあああ!?」

じゃあ僕はずっと月影と一晩一緒に寝てたのか!?

「じゃあ、あれはアキラさんだったんですね。夢うつつな中、ちょうどいい抱き枕があるなぁと思ってたんです」

ま、まさか…。

「足を引っ掛けてしまい、すみません。重かったですよね」

「!!」

すみませんじゃねーよ!!
僕のドキドキを返せ!!

掛け布団越しとはいえ、月影に抱きしめられて寝ていたなんて想像しただけでゾッとする。
なんでこんなホモぉな展開にならなきゃいけないんだよ! 喜ぶのは一部の人間だけだろうが!

「あ、まあやさんから連絡が…」

僕の怒りが爆発する前に、変なタイミングでまあやさんから電話がかかってきた。

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