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僕らのらんど

第5章 美女と兎

「そういえば、ヒロキさんたちは?」

生ハムを食べながら聞くと、あまりの美味しさによだれが出そうになった。

「ヒロキくんたちは朝早くに起きて、調べたいことがあるって出かけたらしいわ」

そう言ってまあやさんはカップに入った紅茶に口をつけた。

「もう七時ですか…。俺としたことが寝坊してしまいました」

月影の言葉に僕は「えっ?」となった。
七時なんて僕からしたら早い方だぞ。

「いいのよ、月影くんも疲れてたのよね。休める時に休んでおいた方がいいと思うわ」

僕は目覚めてからかなり疲れたぞ、精神的に。

「失礼致します」

その時コンコンと音がしたあと扉が開き、呉葉さんが入ってきた。

「おはようございます。昨夜はゆっくり眠れたかしら?」

僕は食べる手を止めて、呉葉さんの胸元に釘付けになった。
呉葉さんは今日も色っぽい。

「おはようございます、呉葉さん。こんな朝食まで用意していただいて、本当にありがとうございます」

まあやさんが礼を言うと、呉葉さんは穏やかに笑った。

「かまいませんわ、昨日はあなた方に助けていただきましたので、わたくしも御礼ができて嬉しいのです。ですので、お困りでしたらしばらくここに滞在していただいてもよろしいのですよ」


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