テキストサイズ

僕らのらんど

第1章 初めての戦い

「来るわよ! コマンド入力して!」

まあやさんが叫ぶと同時に、僕たちの目の前に一匹のモンスターが現れた。

「えっ!?」

それは人間らしきものの手だった。

「さっきと同じモンスターよ、素早いから気をつけて!」

手は土色をしており、五本の指でカサカサと僕たちの周りを移動している。さっき360度見回しても姿が見えなかったのは、地面と同化していたからだろう。

「○○ハンドじゃねーかよ…」

トシヤのツッコミに僕は頷いた。
某RPGゲームのパクりかよ、と。
それなら一匹のうちに倒さなければいけない。
コイコイされて、仲間を呼ばれては厄介だ。

僕はスマホでコマンド画面を見た。
《攻撃する》《逃げる》の間に《魔法を使う》が表示されている。
《魔法を使う》をタップすると、更に《火》《水》《土》《風》《治癒》などといった文字が表示されていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ