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僕らのらんど

第5章 美女と兎

食堂には僕とヒロキさん以外誰もいなくなった。
月影からは離れられたが、僕のファンが誰もいないのが悲しい…。

「…ったく、盗撮は犯罪ですよ、ヒロキさん!」

「あはは、大丈夫。上半身しか写してないし」

「そういう問題ですか。…てか、まあやさんとアカツキちゃんは?」

「着替えとか色々欲しいからって買い物に行ったよ」

「え、二人だけで大丈夫ですか?」

「大丈夫、敷地内だから」

マジか。どんだけ広いんだよ、この屋敷。

「アキラさんも何か買いに行きます?」

「あ~そういえばパンツ…」

流石にそろそろ替えたい。

「じゃあそこにいる使用人ちゃんに案内してもらったらどうかな」

え?と振り返ると、ドア付近に体格がデラックスな女性が一人立っていた。

「アキラ様、あたくしで良ければご案内致しますわよ、ウフフフ」

「うっ…遠慮しときま」

言いかけてる途中で、僕はデラックス使用人に拉致された。笑顔で手を振るヒロキさんの姿が遠退いていく。

「ちょ、ちょっと!」

デラックス使用人に無理矢理腕を引っ張られて、僕は屋敷の外にある小屋みたいな所に連れてこられた。

なんて力なんだ、男の僕より強いなんて…!

「ウフフフフ」

デラックス使用人は不適な笑みを浮かべながらドアを閉める。

「え、ここどこ?」

そこはどう見ても物置小屋だった。


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