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僕らのらんど

第5章 美女と兎

シモムラはバニーズや他の店が密集している場所にあった。田舎によくある、大通りには店が並んでるけど、ちょっと横道入ると田んぼばかりっていうやつ。
だから大通りには人も沢山いるわけだが…。

「あら、なんか並んでるわね」

車から降りると、長蛇の列があった。
まあやさんが並んでいるおばちゃんに話しかける。

「すみません、これ何の列ですか?」

「スーパーよ。変な透明の壁のせいで他のスーパーに行けないから、みんなここに集まってくるのよ」

「そうなんですね」

「あなたたちも早めに食料とか買った方がいいわよ。透明の壁は何をしても壊せないんですって。だから自衛隊の救助も来ないし、壁が壊れるまで自分たちで凌いでいくしかないのよ」

そう話すとおばちゃんは前に少し進んだ。
長蛇の列の先には確かにスーパーがある。
しかしそう大きくもないことから、食料が尽きるのも時間の問題だろう。

「見えない壁を早くなんとかしないとな…」

「そうですね。長引けば暴動も起こりかねない」

「じゃあチャチャッとパンツ買って、情報収集しよ!」

アカツキちゃんは意気込むと、シモムラの店内に入っていった。そしてすぐに出てきた。

「大変! 店内ガラガラだよ! 商品が全然ないよ!」

「え?」

僕たちはシモムラの店内に入った。
アカツキちゃんの言うとおり、ほぼ商品はなくガラリとしている。
まさかこれも見えない壁の影響か?

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