僕らのらんど
第5章 美女と兎
とりあえずまあやさんとアカツキちゃんの目当てのものはあったようで、二人とも無事買い物を済ませた。
「空き巣ですって」
「怖いわね。うちも気を付けないと…」
主婦たちがヒソヒソ話しながら店を出ていく。
どうやらシモムラは深夜に泥棒に入られたらしい。盗まれたのは女性服や寝具、生活雑貨など。
「きゃ~もうやだ、てんちょおおおお!」
その時、バックヤードから女性店員が慌てて出てきた。
「どうしたの、田辺さん」
「また倉庫に大きな蜘蛛の巣があったんです!」
店員さんたちの会話に耳を立てる。
「やだ、またあったの? さっき掃除したばかりなのに」
「あと蜘蛛の巣だけじゃないんです! 奥に何かいるみたいでっ…」
店員さんは泣きそうになりながら、その方向を指差した。
僕たちも思わずその方向を見る。
倉庫に蜘蛛の巣って…まあ、一つや二つはあるだろうけど、大きな蜘蛛の巣?
僕たちはなんとなく嫌な予感がして、お互いの顔を見合わせた。
「あの、すみません。良かったら俺たちが見てきましょうか?」
月影が店員に話しかける。
「い、いいんですか? お願いします!」
「ちょっと、田辺さん! お客様よ?」
「構いません。案内してもらえますか?」
月影の強い申し出に、店長は頬を赤らめた。
「じゃあお言葉に甘えて…」
店長の案内で、僕たちは薄暗いバックヤードの中に足を踏み込んだ。
「空き巣ですって」
「怖いわね。うちも気を付けないと…」
主婦たちがヒソヒソ話しながら店を出ていく。
どうやらシモムラは深夜に泥棒に入られたらしい。盗まれたのは女性服や寝具、生活雑貨など。
「きゃ~もうやだ、てんちょおおおお!」
その時、バックヤードから女性店員が慌てて出てきた。
「どうしたの、田辺さん」
「また倉庫に大きな蜘蛛の巣があったんです!」
店員さんたちの会話に耳を立てる。
「やだ、またあったの? さっき掃除したばかりなのに」
「あと蜘蛛の巣だけじゃないんです! 奥に何かいるみたいでっ…」
店員さんは泣きそうになりながら、その方向を指差した。
僕たちも思わずその方向を見る。
倉庫に蜘蛛の巣って…まあ、一つや二つはあるだろうけど、大きな蜘蛛の巣?
僕たちはなんとなく嫌な予感がして、お互いの顔を見合わせた。
「あの、すみません。良かったら俺たちが見てきましょうか?」
月影が店員に話しかける。
「い、いいんですか? お願いします!」
「ちょっと、田辺さん! お客様よ?」
「構いません。案内してもらえますか?」
月影の強い申し出に、店長は頬を赤らめた。
「じゃあお言葉に甘えて…」
店長の案内で、僕たちは薄暗いバックヤードの中に足を踏み込んだ。