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僕らのらんど

第5章 美女と兎

NPCの兎太郎がそう言うってことは、これから北欧神話のクエストがあるってことか?
まさかこの先、神様もしくは巨人と戦うとか…。

「ユグドラシルに行けるぴょん?」

「あぁ…いいぜ、連れてってやる。ユグドラシルでもどこへでも」

れんじの言葉に兎太郎は目をキラキラさせた。

「でもその前に透明の壁をどうにかしないとどこにも行けない。だからお前の力が必要なんだ、兎太郎」

「わかったぴょん! 協力するぴょん!!」

はやっ! てか単純すぎるだろ。
それにれんじもハッタリかまして大丈夫か?
ユグドラシルがなかったらどうすんだよ。

「やった、うさぴょん! これからよろしくね!」

「うさぴょんと、旅…!」

兎太郎が仲間になったことで、アカツキちゃんと月影は喜んだ。
しかしまあやさんは浮かない顔をしている。

「皆さん、太郎ちゃんをどうぞよろしくお願いします。あと私たちも巨大蜘蛛退治には協力させて頂きますね」

そう言うと彼女たちは両手に持った包丁をクロスさせた。

「ああ、よろしく頼む」

僕たちは改めてお互いの自己紹介をした後、兎太郎を連れて車に乗り込んだ。

「どこ行くぴょん?」

「もう一人仲間を紹介する。とりあえず拠点に戻るぞ」

ヒロキさんが屋敷で待っている。
巨大蜘蛛に襲われたこと、兎太郎が仲間になったことを報告しなくては。
あとヒロキさんの言ってた『呉葉さんとの大事な話』の件も聞かないとな…。

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