僕らのらんど
第5章 美女と兎
「どうかされましたか、皆様」
僕たちが騒いでるから、使用人が様子を見に来た。
「スープの中に蜘蛛が入ってたんですけど?」
アカツキちゃんが僕のスープを指差して、ちょっと強めに使用人に言った。
「申し訳ございません。取り替えてきます」
使用人は眉毛ひとつ動かさず淡々と言うと、新しく入れ直したスープを持ってきてくれた。
だけども食べる気がしない。
「蜘蛛か…」
れんじがボソッと呟く。
「え、まさか、この屋敷にも巨大蜘蛛が出るという前触れ…?」
「アキラにしちゃ、察しがいいじゃねえか」
珍しくれんじに褒められた。
「あれ? いつのまに二人、仲良くなったの?」
ヒロキさんがニヤリと笑う。
「あ? 気持ち悪いこと言うなよ」
れんじがなぜか僕を睨む。
そうだよ、仲良くなんて、なってないからな!
「まあや、大丈夫かな? なんだか昨日も元気なかったし…。あたし、様子見てくるね!」
そう言うとアカツキちゃんは食堂を出て行った。
ヒロキさんを心配したり、まあやさんを気にかけたり…アカツキちゃん、めちゃいい子だな。
「まあ、とりあえずこの屋敷からは出た方がいいぴょんね。嫌な感じがプンプンするぴょん」
兎太郎はナフキンで口の周りを拭きながら言った。
「そうですか? 皆さん優しいですし、食事も寝る場所も提供してくださって、充分居心地がいいのですが…」
「ぼくもだよ、月影さん。まだ見えない壁の攻略もできてないし、それまではここにいるべきだと思う。野宿の方が危険だからね。それにここに巨大蜘蛛が出る可能性があるなら、呉葉さんや使用人ちゃんたちを放ってはおけないよ」
僕たちが騒いでるから、使用人が様子を見に来た。
「スープの中に蜘蛛が入ってたんですけど?」
アカツキちゃんが僕のスープを指差して、ちょっと強めに使用人に言った。
「申し訳ございません。取り替えてきます」
使用人は眉毛ひとつ動かさず淡々と言うと、新しく入れ直したスープを持ってきてくれた。
だけども食べる気がしない。
「蜘蛛か…」
れんじがボソッと呟く。
「え、まさか、この屋敷にも巨大蜘蛛が出るという前触れ…?」
「アキラにしちゃ、察しがいいじゃねえか」
珍しくれんじに褒められた。
「あれ? いつのまに二人、仲良くなったの?」
ヒロキさんがニヤリと笑う。
「あ? 気持ち悪いこと言うなよ」
れんじがなぜか僕を睨む。
そうだよ、仲良くなんて、なってないからな!
「まあや、大丈夫かな? なんだか昨日も元気なかったし…。あたし、様子見てくるね!」
そう言うとアカツキちゃんは食堂を出て行った。
ヒロキさんを心配したり、まあやさんを気にかけたり…アカツキちゃん、めちゃいい子だな。
「まあ、とりあえずこの屋敷からは出た方がいいぴょんね。嫌な感じがプンプンするぴょん」
兎太郎はナフキンで口の周りを拭きながら言った。
「そうですか? 皆さん優しいですし、食事も寝る場所も提供してくださって、充分居心地がいいのですが…」
「ぼくもだよ、月影さん。まだ見えない壁の攻略もできてないし、それまではここにいるべきだと思う。野宿の方が危険だからね。それにここに巨大蜘蛛が出る可能性があるなら、呉葉さんや使用人ちゃんたちを放ってはおけないよ」