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僕らのらんど

第6章 デスゲーム

オレは拳を強く握った。
今にも奴らをぶん殴りたい気持ちをなんとか抑え、やんすさんの両手両足を解放するべくシーツやベルトを外しにかかった。

「おい、何勝手に外そうとしてんだよ」

背後で茶髪男の声がする。

「そいつはさ、ニートなんだろ? ニートなんて働かずにゲームして引きこもってるだけのクズじゃん!」

「……」

「そんなクズに、俺たちのこと任せる先生たちもどうかと思うけど、まあ…ゾンビが現れた時の時間稼ぎくらいにはなるかと思ってさぁ!」

「うっ…!」

突然、茶髪男がオレの背中を蹴ってきた。
オレは歯を食い縛って耐える。

「ひ、ひなたしゃんっ…」

やんすさんが不安そうな表情でオレを見上げる。

「"ひなたしゃん"って、キモッ!!」

「なんなの、お前ら、どんな関係だよ!?」

ギャハハと茶髪男と眼鏡男が笑う。
それでもオレは固く結ばれたシーツをほどくことに専念した。
窓際では、女子がすすり泣いている。

「……ひなたしゃん、あっしのためにっ……すみませんっ……」

「大丈夫。もうすぐほどけるから」

「だーかーらぁ~、勝手に外すなって言ってんだろぉ!」

また背中を蹴られそうになった時、

《ブー! ブー!》
《モンスターが接近中!》
《モンスターが接近中!》

またあの警告音が部屋中に響いた。

「クソっ! またこの警告音かよ! 一体どうなってんだ!?」

茶髪男も眼鏡男も慌てて制服のポケットからスマホを取り出す。
更に警告音が何重にも鳴り響いた。

「もう、いやあ! 私ここに居たくないっ…!」

女子が頭を抱えて、窓から逃げ出そうとする。

「おいっ…」


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