
僕らのらんど
第7章 真実
「ひなたしゃん、大丈夫ですか?」
「…ちくしょ! あいつ、そんなこと一言もっ…」
同時に虎生に対して怒りがこみあげてきた。
あの時、時間を巻き戻さなければつくし先生ややんすさんはログアウトできたかもしれないのに…。
「…もしかしてひなたさんたちは、全員記憶がないんですか?」
「記憶?」
「ええ、現実世界での記憶です」
「…いや…オレは自分が高校生だってことは…」
そこまで言いかけて、言葉を飲み込んだ。
ここでのオレの記憶は、本当に現実世界での記憶と同じなのか?
「どうしてこのゲームに参加したのか、覚えてますか?」
「…え…」
「その様子じゃ覚えてないみたいですね」
「……」
「実は最近多いんです、その部分だけの記憶をなくしてしまうプレイヤーたちが。だからゲームにダイブした時に各エリアに案内人がいるはずなんですが、ひなたさんたちのエリアにはいませんでしたか?」
「……案内人?」
「ええ、ゲームを円滑に進めるための案内人、つまりNPCです」
「!」
そう言われて、オレは思わずやんすさんを見た。
「へっ? あ、あっしはちちち違いますよ!? ちゃんと人としての?意志ありますし、だいたいが案内人どころか全く役に立ってませんし!」
「……」
妙に納得してしまった。
「だとしたら誰が…」
たぶんゲーム上、NPCを死なせるってことはないだろう。オレたちプレイヤーを動かせるために積極的に行動していた人物といえば…。
「……つくし先生?」
「えっ!?」
やんすさんが驚く。
「つくししゃんがNPCって…信じられないですよ!」
「……」
確かにオレも信じたくはない。
でも古賀がデュラハンを倒した辺りから、少し様子がおかしかった。
でも案内人のはずのNPCが、オレたちと同様にこの世界について何も知らなかったなんてあり得るのか?
もしかして記憶がないフリをしていた?
「…ちくしょ! あいつ、そんなこと一言もっ…」
同時に虎生に対して怒りがこみあげてきた。
あの時、時間を巻き戻さなければつくし先生ややんすさんはログアウトできたかもしれないのに…。
「…もしかしてひなたさんたちは、全員記憶がないんですか?」
「記憶?」
「ええ、現実世界での記憶です」
「…いや…オレは自分が高校生だってことは…」
そこまで言いかけて、言葉を飲み込んだ。
ここでのオレの記憶は、本当に現実世界での記憶と同じなのか?
「どうしてこのゲームに参加したのか、覚えてますか?」
「…え…」
「その様子じゃ覚えてないみたいですね」
「……」
「実は最近多いんです、その部分だけの記憶をなくしてしまうプレイヤーたちが。だからゲームにダイブした時に各エリアに案内人がいるはずなんですが、ひなたさんたちのエリアにはいませんでしたか?」
「……案内人?」
「ええ、ゲームを円滑に進めるための案内人、つまりNPCです」
「!」
そう言われて、オレは思わずやんすさんを見た。
「へっ? あ、あっしはちちち違いますよ!? ちゃんと人としての?意志ありますし、だいたいが案内人どころか全く役に立ってませんし!」
「……」
妙に納得してしまった。
「だとしたら誰が…」
たぶんゲーム上、NPCを死なせるってことはないだろう。オレたちプレイヤーを動かせるために積極的に行動していた人物といえば…。
「……つくし先生?」
「えっ!?」
やんすさんが驚く。
「つくししゃんがNPCって…信じられないですよ!」
「……」
確かにオレも信じたくはない。
でも古賀がデュラハンを倒した辺りから、少し様子がおかしかった。
でも案内人のはずのNPCが、オレたちと同様にこの世界について何も知らなかったなんてあり得るのか?
もしかして記憶がないフリをしていた?
