僕らのらんど
第7章 真実
その時、死神の背後にある街灯の光が二、三度点滅した。一瞬意識を奪われたその隙に、死神は素早い動きでオレに攻撃を仕掛けてきた。
「…くっ…!」
間一髪避けたと思ったが、左肩を浅く斬られてしまった。ゲームモードに設定したおかげで痛みは感じないが、血の臭いはする。
「ひなたしゃんっ…!!」
みんな固唾を飲んで、オレと死神との戦いを見守っている。まり先生は今のうちにクロさんや昭玄さんの体力を回復させていた。
恐らく死神は本気を出していない。
その気になれば、一撃で皆殺しができるだろう。
クロさんはランダムでプレイヤーの命を狩りにくると言っていた。そして死神に殺られた者は契約違反になり、現実世界でペナルティを課せられると。ということは目的は全てのプレイヤーを殺すことじゃないってことだ。それと契約違反にしてまで戦わせるということは他に何か意図が…。
「ひなたしゃん、危ないっ!」
やんすさんの叫びで後ろを振り返ると、まだ生き残っていたレッドトードが限界まで腹を膨らませているのが見えた。
「!」
前方には死神、後方にはレッドトード。
万事休すか、と思ったがある考えがよぎった。
オレはそのまま刀を構え、殺意を死神に向ける。すると死神はオレに向かって襲いかかってきた。
「ひなたくん、逃げて!!」
「ひなたさんっ!!」
「風早っ!!」
「ひなたはああああん!!」
「あああああもうっ…───ストップ!!」
やんすさんがそう叫んだ瞬間、時が止まった。
死神の動きも、レッドトードの動きも完全に止まっている。
「──あれ? 成功…した?」
「…みたいですね」
やんすさんの時空魔法『ストップ』が発動したようだ。想定外だったけど助かった。
「あっ…あれ? 止まってるのはモンスターだけじゃないんですね、まりしゃんたちも…」
やんすさんが周りをキョロキョロと見渡す。
オレは頷くと、すぐに死神たちから離れようとした。
「…くっ…!」
間一髪避けたと思ったが、左肩を浅く斬られてしまった。ゲームモードに設定したおかげで痛みは感じないが、血の臭いはする。
「ひなたしゃんっ…!!」
みんな固唾を飲んで、オレと死神との戦いを見守っている。まり先生は今のうちにクロさんや昭玄さんの体力を回復させていた。
恐らく死神は本気を出していない。
その気になれば、一撃で皆殺しができるだろう。
クロさんはランダムでプレイヤーの命を狩りにくると言っていた。そして死神に殺られた者は契約違反になり、現実世界でペナルティを課せられると。ということは目的は全てのプレイヤーを殺すことじゃないってことだ。それと契約違反にしてまで戦わせるということは他に何か意図が…。
「ひなたしゃん、危ないっ!」
やんすさんの叫びで後ろを振り返ると、まだ生き残っていたレッドトードが限界まで腹を膨らませているのが見えた。
「!」
前方には死神、後方にはレッドトード。
万事休すか、と思ったがある考えがよぎった。
オレはそのまま刀を構え、殺意を死神に向ける。すると死神はオレに向かって襲いかかってきた。
「ひなたくん、逃げて!!」
「ひなたさんっ!!」
「風早っ!!」
「ひなたはああああん!!」
「あああああもうっ…───ストップ!!」
やんすさんがそう叫んだ瞬間、時が止まった。
死神の動きも、レッドトードの動きも完全に止まっている。
「──あれ? 成功…した?」
「…みたいですね」
やんすさんの時空魔法『ストップ』が発動したようだ。想定外だったけど助かった。
「あっ…あれ? 止まってるのはモンスターだけじゃないんですね、まりしゃんたちも…」
やんすさんが周りをキョロキョロと見渡す。
オレは頷くと、すぐに死神たちから離れようとした。