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僕らのらんど

第8章 集結

「本当の理由とはなんでしょうか? それは運営側からは教えていただけないんでしょうか?」

前の方で背の高い男が立って発言する。
その時、服を後ろからグイグイと引っ張られた。

「か、風早! あの人だ、あの人が武闘家の月影さんだ!」

ゆず先輩がコソッと後ろから教えてくれる。

「どうだ、かっこいいだろう!?」

ゆず先輩は頬を赤らめながら、目をキラキラさせている。

「あー…」

どう答えたらいいかわからないでいると、隣でまり先生がクスッと笑った。

「あとで月影さんたちにも挨拶しにいこうね」

なぜかゆず先輩がヘドバンするように頭を激しく振った。

『本当の理由はこちらから言えないわけではないですが、個々によっても違うと思いますので、できれば自分で思い出して欲しいと思います。ただ言えるのは、これは娯楽のためのゲームではないということです。いえ……現実世界を忘れるためにゲームに参加したという人たちもいるとは思います。ただ忘れてはいけないのは、私たちが戦うことによって、外にいる人々たちが救われるということです』

「!?」

またプレイヤーたちがざわつき始める。

「わけわかんねぇ! 俺たちが戦うと、なんで外にいる人間が救われるんだよ!? ちゃんと説明しろよ!」

「そうだ、そうだ! こっちは神経擦らしてモンスターと戦ってるんだぜ!」

あちこちから罵声が飛び交う。
プレイヤーたちは次々に立ち上がり、会場がパニック状態になりだした。

『皆さん、落ち着いてください! 話を聞いて……きゃあっ!』

プレイヤーたちがつくし先生に向かって押し寄せる。さすがにそれはやばいと思い助けに行こうとすると、

「だまれや、この糞どもがあ!!」

虎生の怒鳴り声と共に、つくし先生の周りにいたプレイヤーたちが勢いよく後ろへ吹っ飛んだ。

「ぐわあ!」

「いてぇ!」

「な、なんだ今のはっ…」

プレイヤーたちは床から体を起こし、周りをキョロキョロ見回す。

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