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僕らのらんど

第8章 集結

ラグナロクランドから少し離れた場所に、大きなクレーターができていた。
辺りは黒い雲に覆われ、塵が舞い上がっている。

《お知らせします。只今より、ラグナロクランドは避難所を開設致しました。外は大変危険ですので、ただちに船内にお戻りください。なお、怪我をされた方は──》

気づくと、黒いスーツを着た男たちが客たちを誘導していた。

『菜々っ……』

嫌な予感がしたオレは、人の合間を縫ってみんなと反対方向へ走った。

『おい、お前どこ行くんや!』

その時、関西弁を話す赤い髪の男にひき止められた。

『家に帰る』

『駄目や。麓への道は崖崩れが起きて通れへんのや』

『でも菜々がっ…妹が待ってるんだ!』

『あかん。ここから先は危険区域や。またいつ隕石が落ちてくるかもしれんからな』

『……隕石!?』

『そうや、さっき隕石が近くに落ちて爆発したんや。だからバリアのある船の中にいた方が安全やで』

『……バリア?』

一体何を言ってるんだこの人は、と思った。

『船の中が安全って…でもガラスがふっ飛んでたじゃないですか。怪我人も出てるし』

『それなんや。たぶんバリアのエネルギーが足りないんや。だから生命体エネルギーを…』

わけのわからないことを言い出した男を尻目に、オレは入口の門に向かってダッシュした。

『だから、危ないって言ってるやろ!』

赤い髪の関西弁の男はすぐに追いかけてきた。
それでも逃げようとしたオレを見て、男はニヤリと笑った。

『強情な男やな、でも嫌いじゃないで。そんなに妹が大事なら、ヘリコプター飛ばして連れてったるわ。その代わり…』

男は言った。
その代わり、オレの生命体エネルギーを分けてほしいと。

『簡単や。VRMMOに参加して、ゲームをクリアすればええんや』

───オレは全てを思い出し、大きく息を吐いた。

「ずっと菜々のことを忘れていたなんて…」

最低だ。
あれから何時間経った?
菜々はどうしてる?



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