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僕らのらんど

第8章 集結

「──まり?」

その時、一人の男がまり先生に声をかけてきた。

「まり…まりだよな? 良かった! オレだよ! 貴史だよ!」

「たかし…?」

「ああっ、良かった! ここにいたんだな! ずっとオレ、なぜかまりのこと忘れててっ……」

「!」

「ごめんっ、ごめんな! さっき思い出したんだ、オレには婚約者のまりがいるって!」

まり先生の婚約者…。

「まり、最後まで一緒にいよう。おいで」

まり先生の婚約者が手を差し出す。

「私…」

まり先生が一瞬こっちを見た。
だからオレは、

「行って、大切な人のそばにいて」

と伝えた。

「ひなたく…」

まり先生は何かを言おうとしていたけど、オレは目をそらした。

オレには婚約者の気持ちが痛いほどわかる。
オレだって早く菜々を迎えに行きたい。

菜々は夢の中で助けを求めていた。
もしかしたら菜々の病院の近くにも隕石が落ちたのかもしれない。

「どうやらみんな、記憶が戻ったみたいやな」

オレは虎生の顔をジッと見た。
この顔…あの時オレを引き止めたやつと同じ顔だ。
オレは席を立って、虎生の元に近づいた。

「なんや、どうしたんや、ひな…」

オレは虎生の胸ぐらを掴んだ。

「なんでこんな施設作った!?」

「なんでって…言ったやろ? 災害から身を守るためや」

「は? みんなから生命体エネルギーを奪ってまでか? そんな青い石がなければ隕石が落ちてくることもなかったんじゃないのか!?」

「待って、ひなたくん!」

つくし先生が止めに入ってくる。

「確かにブルーストーンは危険な物かもしれないわ。でも私たちは何度もブルーストーンの力に守られてきたの。ブルーストーンと隕石の因果関係はよくわからないわ。でも自然災害が多い中、一人でも多くの人の命が助かるなら、私はブルーストーンに自分の命を捧げてもいいと思ってる」

「!」

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