僕らのらんど
第9章 それぞれの想い
こ、ここここれは、めっちゃ気になる!!
僕はなにやらよからぬものを感じ、二人を尾行することにした。
二人は階段を降りていく。
思ったよりも降りるのが早くて、二人を見失いそうになった。
ま、まままままさか、これからヒロキさんと呉葉さんのようにハアハアな展開が…!?
れんじも男だ。
誘われたらその気になってしまうだろう。
10階まで降りてくると、微かに話し声が聞こえてきた。ソロリと壁から覗くと、れんじと女性が廊下に立っていた。
「!」
なんとれんじが女性に壁ドンしている。
そして今にもキスしてしまいそうなくらい女性の顔に近づいていて、僕は思わず食い入るようにその様子をガン見した。
廊下に誰もいないからって、こんな所でおっ始めるなんてっ…!!
すると次の瞬間、女性がれんじを突き飛ばした。
「!?」
女性は僕の前を通りすぎ、慌てて階段を降りていく。
一体何をしたんだと振り返ると、
「おい、見てんじゃねぇよ」
れんじに見つかった。
「いや、僕は偶然通りかかっただけで…」
「嘘つけ。ずっと後つけてきただろが」
れんじにバレバレだった。
「いやまあ、その…。てかさ、なんでアカツキちゃんを悲しませるんだよっ…!」
僕は思わず言ってしまった。
いや、言ってやった。
たぶん「うるせぇ」とか言われるんだろうと目線を床に落としていると、いつまでたっても反応がないので恐る恐るれんじの顔を見たら、れんじは思い詰めた表情をしていた。
「れん…」
「俺は人殺しなんだよ」
思いもよらない返事が返ってきた。
驚いていると、れんじはそんな僕の様子を見て苦笑した。
「ほらな、引くだろ? さっきの女にもそれを言ったら逃げられた」
「…っ…」
確かに引く…というか、信じられない。
いや、れんじならやりかねない?
「なんで人殺しなんか…」
「憎い相手がいた。だから殺した」
「!」
「俺はクズなんだよ。だからアカツキのそばにはいられねぇ…」
そう言うと、れんじは静かにホテルの一室の中に消えていった。
僕はなにやらよからぬものを感じ、二人を尾行することにした。
二人は階段を降りていく。
思ったよりも降りるのが早くて、二人を見失いそうになった。
ま、まままままさか、これからヒロキさんと呉葉さんのようにハアハアな展開が…!?
れんじも男だ。
誘われたらその気になってしまうだろう。
10階まで降りてくると、微かに話し声が聞こえてきた。ソロリと壁から覗くと、れんじと女性が廊下に立っていた。
「!」
なんとれんじが女性に壁ドンしている。
そして今にもキスしてしまいそうなくらい女性の顔に近づいていて、僕は思わず食い入るようにその様子をガン見した。
廊下に誰もいないからって、こんな所でおっ始めるなんてっ…!!
すると次の瞬間、女性がれんじを突き飛ばした。
「!?」
女性は僕の前を通りすぎ、慌てて階段を降りていく。
一体何をしたんだと振り返ると、
「おい、見てんじゃねぇよ」
れんじに見つかった。
「いや、僕は偶然通りかかっただけで…」
「嘘つけ。ずっと後つけてきただろが」
れんじにバレバレだった。
「いやまあ、その…。てかさ、なんでアカツキちゃんを悲しませるんだよっ…!」
僕は思わず言ってしまった。
いや、言ってやった。
たぶん「うるせぇ」とか言われるんだろうと目線を床に落としていると、いつまでたっても反応がないので恐る恐るれんじの顔を見たら、れんじは思い詰めた表情をしていた。
「れん…」
「俺は人殺しなんだよ」
思いもよらない返事が返ってきた。
驚いていると、れんじはそんな僕の様子を見て苦笑した。
「ほらな、引くだろ? さっきの女にもそれを言ったら逃げられた」
「…っ…」
確かに引く…というか、信じられない。
いや、れんじならやりかねない?
「なんで人殺しなんか…」
「憎い相手がいた。だから殺した」
「!」
「俺はクズなんだよ。だからアカツキのそばにはいられねぇ…」
そう言うと、れんじは静かにホテルの一室の中に消えていった。