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僕らのらんど

第2章 弟子と師匠

火の玉はゴブリンの腹に命中。

「やった!」

しかし威力が弱かったらしく、ゴブリンは火の玉を簡単に払いのけたあと、ギロリとまあやさんを睨み付けた。

『グェェェェェ!』

ゴブリンはまあやさんに狙いを定めて走っていく。

「まあやさん、逃げて!」

ゴブリンを追いかけて走るも間に合わない。
まあやさんは青ざめた顔をして恐怖で立ちすくんでいた。

「まあやさんっ…!!」

嫌だっ……
まあやさんまで死ぬなんて……嫌だ!!

「ハアッ!!」

バキッ!!──と物凄い音がした。

「…えっ…」

スローモーションのように、ゴブリンが目の前で吹っ飛んでいく。

『ギャアアアアッ』

空中に飛ばされたゴブリンの体は、激しい音と共に地面に叩きつけられた。

「……何が……」

「大丈夫ですか!?」

すぐそばで男の声が聞こえた。

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