
僕らのらんど
第10章 最終決戦
僕は涙を拭って、拳銃を握りしめた。
「そうだ……まだ諦めるのは早い」
他のみんなを探しにいこう。
もしかしたらみんなも僕を探してるかもしれない。
れんじに託されたんだ。
みんなを頼むなって…。
落ち着きを取り戻した僕は周りを見渡した。
するとよく見ると、剥き出しになった鉄筋に黒い布がくくりつけられてるのが見えた。
「これは月影の…」
それは月影が着ていたロングコートの生地の一部だった。
更によく見れば、等間隔で目印がついている。
それを辿っていくと、地下鉄の入り口に着いた。
「ここにみんなが…?」
階段の先は真っ暗だ。
「ライト」
僕は指先に小さなライトを灯した。
メイスをどこかに落としてしまったため魔力は弱いが、僕の顔の周りがポワッと明るくなった。
ゆっくりと慎重に降りていくと、なにやら暗闇の中でボソボソと話し声が聞こえた。
「……誰かいるの?」
恐る恐る声をかけると、
「……アキラくん?」
まあやさんの声がした。
「まあやさんっ…!」
まあやさん、生きてたんだ!!
良かった!!
「あっ…待って! まだ来ないで!」
「!?」
そう言われて思わず足を止めて待っていると、少し経ってからまあやさんがこっちに歩いてきた。
「まあやさんっ……」
「アキラくん……」
まあやさんの瞳は少し潤んでいる。
「まあやさん、生きてて良かった…!」
「…もう、どこにいたのよっ……死んじゃったかと思ったわよ……!」
泣きそうになるのを我慢しながらそう言うもんだから、僕はまあやさんを抱きしめたくなった。
「…アキラさん、生きてらしたんですね!」
奥から月影の声がする。
「月影?」
暗闇から月影の顔が現れた。
が、両目は閉じている。
「その目……どうしたんだ?」
「…飛んできた瓦礫にやられて全く見えないんです」
「!」
「ここまでまあやさんが誘導してくれて、今はなんとか…」
「月影くんがね、飛んできた瓦礫から私を守ってくれたの。でもその時に月影くんの両目に当たってっ…」
「そうだ……まだ諦めるのは早い」
他のみんなを探しにいこう。
もしかしたらみんなも僕を探してるかもしれない。
れんじに託されたんだ。
みんなを頼むなって…。
落ち着きを取り戻した僕は周りを見渡した。
するとよく見ると、剥き出しになった鉄筋に黒い布がくくりつけられてるのが見えた。
「これは月影の…」
それは月影が着ていたロングコートの生地の一部だった。
更によく見れば、等間隔で目印がついている。
それを辿っていくと、地下鉄の入り口に着いた。
「ここにみんなが…?」
階段の先は真っ暗だ。
「ライト」
僕は指先に小さなライトを灯した。
メイスをどこかに落としてしまったため魔力は弱いが、僕の顔の周りがポワッと明るくなった。
ゆっくりと慎重に降りていくと、なにやら暗闇の中でボソボソと話し声が聞こえた。
「……誰かいるの?」
恐る恐る声をかけると、
「……アキラくん?」
まあやさんの声がした。
「まあやさんっ…!」
まあやさん、生きてたんだ!!
良かった!!
「あっ…待って! まだ来ないで!」
「!?」
そう言われて思わず足を止めて待っていると、少し経ってからまあやさんがこっちに歩いてきた。
「まあやさんっ……」
「アキラくん……」
まあやさんの瞳は少し潤んでいる。
「まあやさん、生きてて良かった…!」
「…もう、どこにいたのよっ……死んじゃったかと思ったわよ……!」
泣きそうになるのを我慢しながらそう言うもんだから、僕はまあやさんを抱きしめたくなった。
「…アキラさん、生きてらしたんですね!」
奥から月影の声がする。
「月影?」
暗闇から月影の顔が現れた。
が、両目は閉じている。
「その目……どうしたんだ?」
「…飛んできた瓦礫にやられて全く見えないんです」
「!」
「ここまでまあやさんが誘導してくれて、今はなんとか…」
「月影くんがね、飛んできた瓦礫から私を守ってくれたの。でもその時に月影くんの両目に当たってっ…」
