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僕らのらんど

第10章 最終決戦

月影も僕と同じようにまあやさんを見てきたってことか…。

「まさか、へ…変なことしてないだろうな」

何を聞いてるんだ僕は。

「……ずっと泣いていたので、安心させるために抱きしめました」

「!!」

「その時に、告白しました」

「!!」

な、なにおう!?

「もしかしてその時に僕が来ちゃったって感じ…?」

「……はい」

そうだったのかよ…!!
だからまあやさんが動揺してたんだな…。

もう、そんなの終わったじゃん。
月影に告白されて嫌な女子なんていないじゃん。

「…アキラさんは告白しないのですか?」

「はあ?」

僕は今までのことを思い出した。
そういえばちゃんとストレートにまあやさんに告白したことはなかった。

「てかさ、まあやさんには彼氏がいるんだぞ。僕たちが入る隙なんて…」

「まあやさんは、ずっとアキラさんの名前を呼んでいました。アキラさんが死んだのかと思って、ずっと泣いていたんです」

「!」

「俺の胸の中でもずっと、アキラさんの名前を呼んでいましたっ…」

「!」

初めて月影が悔しそうな表情をした。

「まあやさんからの返事はまだ聞いてません。俺は全てが終わったら、もう一度告白するつもりです」

「!」

「だからアキラさん、現実世界に戻っても死なないでください。まあやさんが誰を選ぶのか、はっきりさせましょう」

「……月影……」

その時、天井からパラパラと砂が落ちてきた。

「! まずいっ…外に出ましょう!!」

僕と月影はまあやさんを抱きかかえ、急いで外に出た。その直後、地下鉄の入り口は塞がってしまった。

「危なかったな…」

ふうっと息を吐くと、再び振動が伝わってきた。

「まさかっ…」

僕たちから数百メートル離れた場所に奴はいた。
一つ目巨人、サイクロプスが。
大きな棍棒を持って、またビルを破壊しようとしている。

「アキラさん、まあやさんをお願いします!」

月影はまあやさんを僕に託し、サイクロプスへと向かって行った。


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