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僕らのらんど

第2章 弟子と師匠

僕たちは男の案内で、麓にあるログハウスに連れていってもらった。幸い、ログハウスに着くまでモンスターは現れなかった。

「この中までモンスターは…」

「大丈夫です、今のところは」

なるほど、今のところ安全な場所ってことか。
油断はできない…けど、見慣れた建物を見たせいかお腹が鳴ってしまった。

「ゆっくりしてください。お茶用意しますね」

男は僕たちを部屋に案内したあと、キッチンの方へ行った。

「そういえばまだ彼の名前聞いてないわね」

「あ…」

素性の知らない男なのに簡単についてきてしまった。でも僕たちを助けてくれたんだ、悪いやつじゃないだろう。

「あ、私ちょっと…」

恥ずかしそうにまあやさんが言った。

「あ……うん、ごゆっくり」

僕はすぐに察して、トイレに入っていくまあやさんの背中を見届けた。

「そっか…女子は外でなんてできないよな」

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