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僕らのらんど

第2章 弟子と師匠

早々に立ち去ろうとした僕たちだったが、「もう暗くなるから」と止められた。

まあやさんは頑なに拒否してたけど、「残念じゃの。今夜は松茸じゃったのに…」のじじいの言葉に目を光らせた。せめてパンツを履くという条件つきで、僕らは今夜だけ世話になることにした。

「ご紹介が遅れました、俺は『月影』と申します。ここへは月に一度、修行しにきているんです」

「修行…?」

僕たちはやっと腰をおろして、お互いの自己紹介をすることができた。月影が用意してくれた紅茶とクッキーを食べて一息つく。

「わしは『そらお』じゃ。ばあさんが死んでからここに一人で住んでおる」

二人の関係は弟子と師匠か…。
ただの変態にしか見えないそらおじいさん(略してそらじじい)に一体何を教わるというのか。

「二人とも疲れたじゃろ、風呂を沸かしたから仲良く入ってきなさい」

「一人でけっこうよ!!」

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