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僕らのらんど

第2章 弟子と師匠

月影がそらじじいに訊ねたその時、ちょうどまあやさんがスッキリした顔で風呂場から出てきた。

「あ~気持ち良かった! やっぱり檜風呂はいいわね、おかげで疲れがとれたわ」

まあやさんが機嫌よくソファーに座ると、シャンプーの香りがフワッと漂ってきて、眉間にシワを寄せていた僕は少し癒された。

「アキラくんも入ってこれば?」

まあやさんがクルリとこっちに振り返る。

「……」

何だかとてつもなく違和感を感じた。
まあやさんってこんな顔してたっけ…?
眉毛は薄く、目も小さい。あんなにぷっくりしてた唇もシワシワになっていて、全体的に老けたような…。

月影も同じ事を思ったようで、「あなたは本当にまあやさんですか?」と聞いていた。

まあやさんにキレられる月影。
さっきから思ってたけど、ありゃ天然だよな。

「松茸料理ができたぞい。話はあとにして、みんなで夕飯を食べるとするかの」

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