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僕らのらんど

第3章 眠れぬ夜にゴブリン襲来

「お願いしますっ……少しだけ……触ってもらえませんか?」

「─────」

僕は言葉を失った。
意識がどこかへ飛びそうになった。
すると月影が僕の右手を自分の股間に近づけさせようとしたので、僕は慌てて振り払った。

「僕にそっちの気(け)はない!」

僕は乱れる月影を残して、リビングから飛び出した。

「な、なんだあれっ……冗談じゃねーぞ!」

月影ってそういう趣味だったのか?
だったらこの先ずっと一緒にいたら、僕の貞操が危ないじゃないか!

吐息混じりで話す月影を思い出して、全身に鳥肌がたった。

「キモイキモイ、無理無理無理~!!」

パニックになった僕は外に飛び出した。
ログハウスの中にいれば、確実にやられると思ったからだ。

「……アキラ……さんっ……」

ログハウスの中から月影のうわずった声がする。
きっとどこまでも追いかけてくるに違いない。
そう思って暗闇の中を走っていこうとした、その時。

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