Erotic
第1章 保健室の秘め事 ※花宮 真奈の視点
「ねえ」
花宮はカーテンに手をかけて思いっきり開くと、男子生徒は、やけに丸まった姿勢ですぐさま片手を布団の中に仕舞いこんだ。
その姿だけで何をしていたのか見当がついているはずだが、花宮は更に追い討ちをかけるように「ねえ、何をしてるの?」と微笑みを深くして聞いた。
すると、先程よりも更に顔を赤らめて顔をうつむかせる。
「言えない事?」
花宮はクスリと笑った。男子生徒の顔は先程よりもますます赤くなっていく。
...。あー堪んない...。
花宮はベッドに乗り出し、ぴたりと男子生徒の横に座った。
すると男子生徒は、距離を開けようと身体を動かそうとしたが、花宮に「逃げちゃダメ。」と言われ腕をがしりと掴まれる。
「ねえ、本当はエッチな事してたんでしょ?喘ぎ声聞こえちゃったよ(笑)」
花宮は僅かに口角を上げた。
「ご、ご、ご、ご、ご、ごめんなさい!!」
大分どもりながら、男子生徒はそう答えた。真っ赤になった顔は、未だ下を向いたままだった。