氷華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村
とうとう涙が溢れ、頬をつたった。
こんな男の前で泣きたくはないのに、一旦溢れ出した涙は止まらない。
しかし、一度滾った若い血は止まらないらしい。サヨンが泣きながら身をよじり続けても、それは上から物凄い力で封じ込まれた。
ついに布が完全に解かれ、豊満な乳房が露わになった。雪よりも清らかで眩しい膚が光り輝いている。盛り上がった双つのふくらみの先端には朱鷺色の先端がひっそりと息づいていた。
トンジュはしばらく恍惚とその眺めに見入っていた。ねっとりしたまなざしが炯々と光る。
「きれいだ。何て美しいんだろう。お嬢さま、こんな良い身体をした女を俺は見たことがありませんよ。きっと抱き心地も最高だろう」
サヨンは恐怖に震えながらトンジュを見つめた。
「トンジュ、お願いだから―」
言いかけた唇を唇で塞がれる。
サヨンはギュッと眼を瞑り、唇を噛みしめた。トンジュが口を開かせようとしているのが判り、何とか開くまいと懸命に食いしばった。
だが、下唇を軽く食まれた刹那、ほんのわずかに唇を開いてしまった。
彼はその隙を逃さなかった。すかさず舌が侵入し、ねっとりとした舌がサヨンの口中を這い回った。怯え逃げ惑う舌を執拗に追いつめ、烈しく吸い上げる。
その合間には手が下に降りてきて、しきりに乳房をまさぐった。
―トンジュはこんなことをするために、私を屋敷から連れ出したの?
大粒の涙を流しながら、サヨンは哀しく思った。
自分は騙されたのだ。助けてやると甘い言葉を囁かれ、信じてついてきたのに、この体たらくだ。
さんざん口の中を蹂躙された後、やっと解放して貰えた。口の中に自分のものか男のものか判らない唾液が混じり合い、吐き気がしそうだ。
「信じていたのに、トンジュを信じてついてきたのに」
大粒の涙を流し、サヨンは繰り返した。
「大人しくして下さいよ。これ以上、抵抗するのなら、手荒な真似をしなければならなくなりますよ?」
「一体、何をするの?」
こんな男の前で泣きたくはないのに、一旦溢れ出した涙は止まらない。
しかし、一度滾った若い血は止まらないらしい。サヨンが泣きながら身をよじり続けても、それは上から物凄い力で封じ込まれた。
ついに布が完全に解かれ、豊満な乳房が露わになった。雪よりも清らかで眩しい膚が光り輝いている。盛り上がった双つのふくらみの先端には朱鷺色の先端がひっそりと息づいていた。
トンジュはしばらく恍惚とその眺めに見入っていた。ねっとりしたまなざしが炯々と光る。
「きれいだ。何て美しいんだろう。お嬢さま、こんな良い身体をした女を俺は見たことがありませんよ。きっと抱き心地も最高だろう」
サヨンは恐怖に震えながらトンジュを見つめた。
「トンジュ、お願いだから―」
言いかけた唇を唇で塞がれる。
サヨンはギュッと眼を瞑り、唇を噛みしめた。トンジュが口を開かせようとしているのが判り、何とか開くまいと懸命に食いしばった。
だが、下唇を軽く食まれた刹那、ほんのわずかに唇を開いてしまった。
彼はその隙を逃さなかった。すかさず舌が侵入し、ねっとりとした舌がサヨンの口中を這い回った。怯え逃げ惑う舌を執拗に追いつめ、烈しく吸い上げる。
その合間には手が下に降りてきて、しきりに乳房をまさぐった。
―トンジュはこんなことをするために、私を屋敷から連れ出したの?
大粒の涙を流しながら、サヨンは哀しく思った。
自分は騙されたのだ。助けてやると甘い言葉を囁かれ、信じてついてきたのに、この体たらくだ。
さんざん口の中を蹂躙された後、やっと解放して貰えた。口の中に自分のものか男のものか判らない唾液が混じり合い、吐き気がしそうだ。
「信じていたのに、トンジュを信じてついてきたのに」
大粒の涙を流し、サヨンは繰り返した。
「大人しくして下さいよ。これ以上、抵抗するのなら、手荒な真似をしなければならなくなりますよ?」
「一体、何をするの?」