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Living with Simone アイツと暮らせば

第1章 出会いという名の禍

「まぁ…ものの試しに、声かけてみろよ。おもしれぇから。」

…ええぇ…幾ら顔が良くても、
そんなメンドクセー奴やだぁん。

「観賞用確定じゃん。何でノンケのミカが話さなくっちゃいけないの?」

「うーん。良いから行って来いよ」

少々出来上がっちゃってるアレックス。

…絶対バチクソやられるのを期待してるんだろ?

バー・カウンターに座っても目立っている 御伽話から出てきた様な王子様は、もしかして座高がすんげー高いだけだったりして…とか妄想炸裂しながら、近づいちゃった訳ですよ。


側で見ると身悶えちゃいたくなる程素敵だった。

ミカだけじゃ無くて、周りの女の子達もチラチラ見てる。
兎に角、王子様は目立ってたけど、気づいたら周囲10人程の男性達が眉目秀麗!
しかも、皆…高・身・長!
職業 ザ・モデルって感じ。

俺たちって別に女探しに来てねぇし。
野郎だけで飲んでるだぜ?を醸し出してる確信犯。

座るとミカより頭半分ほど高いだけなのに、
立つとなんかぐい〜んって伸びのび太&見上げる程の大男。

近くで見るとイタリア系の割と濃い目の顔立ちだった。

その濃さで言うならば、例外なくジェロー何とかさん系を清潔感マシマシにした中性的な顔してる。

ごめん。ミカの語彙力の無さは、フォースで感じろ!

地ビールに目が無い漢気があるミカは、
カウンターで早速黒ビールを頼んだ。

ちらりとこちらを見た美青年。

「ふっ…女でビール飲むヤツって、なんか可愛くねーよな。」

聞こえよがしに一言目から、
喧嘩を売られる案件発生。

全力で無視。

「ねぇ…何でお前、俺のこと無視するの?」

綺麗な顔をご丁寧にも近づけてガンつけてくるんですよ。
もうミカはそんな事に免疫無いからね、ドキドキしちゃうの。

「ワタシ…エイゴ…ワカラナイ…」

失礼な奴には失礼返し。
その後も何気に黙って話を聞いてるだけでしたけど、
性別超えたお友達にもなれねータイプの純度100パークソ野郎。

それ以来アレックスが開催する飲み会で、
アイツを見掛けても完全無視ですよ。

その間にも、友人の女の子にいらんこといっては泣かせたり、性格の悪さ絶好調。

そんな中,ミカがストーカー被害に遭ってしまい、禍が転じて更に大きな禍が…。

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