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Living with Simone アイツと暮らせば

第9章 ルカ

「ジムのインストラクターしてるんだ。」

身長は170cmあるか無いか…だけど、
ターコイズ色の目がとても印象的だった。

「あなたの目…不思議な色ね。とても綺麗…初めてみた。」

「ありがとう…家族の中で、僕だけなんだ。」

昔は、ミカも運動は割としてたから、
結構話が盛り上がった。

「今度友人達と、キャンプへ行くんだけど、一緒に行かない?」

「キャンプ?家族で行ったことがあったけど、テントも張れないしご飯も作れないよ。迷惑掛けちゃうから…遠慮しとく。」

「じゃぁ、今度草野球の試合があるんだけど、
一緒に行かない?今度の日曜日。」

…なんだ?ゴリゴリくるじゃねーか。

「え…えーっと…」

「じゃぁ、その前に一度ご飯でも食べに行こう♪」

…押しが強すぎる。

「メアドと電話番号教えてくれる?はいこれ僕の。」

…しかも素早い。

後で聞いたんだけど、甘え上手で母性愛を擽るタイプなので、女子大生からひっきりなしに声が掛かるって聞いた。

「今彼氏が居るの?」

「あー。この間こっぴどく振られちゃったばかり。」

ケンちゃんのこと、シモーネのことをちょろっと話した。

「酷いねそれ。ミカは、波乱万丈な人生送ってるなぁ。」

…送りたくて送ってるんじゃないんだが。

笑って誤魔化すしか無かった。

「あれっ?!ミカ。どうしたの?」

振り向くと、同僚のケイティとその友人達だった。

…あっ…マズイ。

ケイティはルカのことを上から下まで観察してた。

「あっ…えーっと…。」

「僕は、ルカ。ミカのボーイ・フレンドだよ♪宜しくね。」

…ちょっとまて。

ミカと同じ職場で働いてるケイティだった。

「へぇ…ミカにもボーイ・フレンドが居たのねぇ。浮いた話も無いから、てっきり…かと思ってたんだけど。」

…そんな風に思われてたのか私?!

「違う違う!この人とはこの今日初めてあったんだよ」

ルカはニコニコしてた。

「まっ…デート頑張って♪職場で話聞かせてよねっ。」

…あーあ。

結局この時は、なんとなーく、
ルカとのデートとかお断りしたんだよね。

正直言って仕事忙しくて忘れてたの。

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