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Living with Simone アイツと暮らせば

第10章 Wada とSawaday

アイツは何度呼んでも、手伝う気ゼロ。
今夜の相手とソファで、いちゃついきやがってる!!
しかもサワデーとの戦いをニヤニヤしながら、見てる。

「貴様…ダンに…。」

シモーネは、すかさず口に人差し指をあてて、ミカに黙れのサイン。ベビーフェイスの今夜の相手が隣に居るからねぇ。

「ああ黙っててやる…写真は撮るがな?」

ミカがスマホを向けると、
慌ててキッチンへやってきたアイツ。
へタリア野郎に口喧嘩では負けません。

ルーツはイタリアだけど、アメリカか…まぁそんなこまけーことは今は良いんだ。

「おま…ふざけんな。」

日伊戦争勃発。

「言葉もそうだが、態度も気をつけようぜ?そろそろ学習能力付けような?でないと…。」

――― ピッ。送信。

ええ…有無を言わせません。
それがシモーネの正しい躾。
もうね、人が黙ってればすぐに調子に乗りますから。

ダンを悲しませたくないから、
ミカはそんなことしねーだろって、たかくくってんですわ。

「マジかよぉぉぉ。」

…ええ。本気とかいてマジですね。

(まだ仕事だから手が離せないけど、
シモーネと話し合うよ。教えてくれてありがとう。)

すぐに返事が帰ってきちゃいましたね。

「お前さぁ何てことしてくれてんだよ。」

超顔近づけてきて、
“メンチの切り合い”っていうの?

…頭突きでもしたろか?

「いやいや…ダンからすれば、お前が“なんてことしてくれてんだよ”って話よ。違うの?どうなんだ?あ゛ぁ?」

ワンナイトのベビー・フェイスが
今度こそ何事かとシモーネを心配してた。

「ほら…今夜の“かわいい”坊やがこっち見てるぜ?」

20代前半にみえる若いグットルッキング・ゲイ。

「このク●まん●!!」

わざわざ耳元で囁いてくれてありがとう。
シモーネとやり合ってる間に、
サワデーは、勝手に冷蔵庫を開けて何かを作り始めていた。

…てか…ふたりとも身体がデカすぎて、気積1平方メートルも無くて、香水は臭ぇし、窒息しそうだった。

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