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恋人⇆セフレ

第3章 素直に。




「…あれは決めてんのかよ」



席に行く前にそう尋ねれば、パッと更に笑顔を開花させる男。
まるで無邪気な子供だ。


「はい!凄く凄く考えて考え抜いて決めた場所です!楽しみにしていて下さいね!」


「だから声がでかいんだよ。まあ、期待しないで待っとく」


「あ、酷いな!」と零す男の声を背に歩みを進める。



今日来たのは他でもない。昨日の借りを返す為に、アイツの行きたいところに付き合うと約束をしたから、それを聞きに来たのだ。



実際、早朝から開いている珈琲専門店はなかなかないから、ここに来れなくなるのは少し残念だと思っていたし、まあ良しとする。







ーーーー約束は、明日土曜日の昼だ。



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