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恋人⇆セフレ

第13章 モヒート





ーーーーーーああ、夢が夢じゃなかったのだと証明された時、人はこんなにも胸が張り裂けそうなほどの喜びを感じるのか。



何度も何度も諦めようと思った。
どれだけ探しても見つからず、この広い世界でたった一人を見つけることなんて魔法使いや神様じゃない限りできやしないのではないかと思い、全てを放り投げてやろうと思った。




でもダメだった。



ダメだったのだ。



諦めようと思っても、瞼を閉じればいつだって貴方の笑顔が思い浮かんだ。ほんの細やかな、あの穏やかな時間。黄金の中、隣寄り添って見た景色。


貴方との思い出だけは、丸めて捨てるなんてことはできなかった。



でも、捨て切れなかったその思い出は、決して幻などではなかった。



やっと、本当の貴方と出会えた。




笑ってくれていい。だってこの時ばかりは、魔法使いや神様なんていう不確かな存在を、私は信じてしまったのだから。




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