月の木漏れ灯図書館
第26章 勿忘草郵便局
長い坂道を越えた先に勿忘草に囲まれた郵便局がある。
勿忘草を煮詰めたジャムや金木犀を煮詰めたジャムを入れたあたたかい紅茶を淹れてくれる。
忘れないように、存在している。
誰かの記憶に永遠に留まるように。
それでもすぐ忘れてしまう人は。
「僕の名前は青と書いてせい、だ。よろしく……バカ女」
無愛想な郵便局のマスター。
「バカ女じゃないし!笑花ってかわいい名前があるって、何回言えばわかるのよ!ばかマスターっ」
迷いこんだ少女ちょっとうるさい。
「まあまあ。せっちゃんもえっちゃんも落ち着きまし」
お茶番鳥の緑さん。
「……記憶なんてなくても困らないし」
記憶のない少年紫太。
「勿忘草キライ」
勿忘草を煮詰めたジャムや金木犀を煮詰めたジャムを入れたあたたかい紅茶を淹れてくれる。
忘れないように、存在している。
誰かの記憶に永遠に留まるように。
それでもすぐ忘れてしまう人は。
「僕の名前は青と書いてせい、だ。よろしく……バカ女」
無愛想な郵便局のマスター。
「バカ女じゃないし!笑花ってかわいい名前があるって、何回言えばわかるのよ!ばかマスターっ」
迷いこんだ少女ちょっとうるさい。
「まあまあ。せっちゃんもえっちゃんも落ち着きまし」
お茶番鳥の緑さん。
「……記憶なんてなくても困らないし」
記憶のない少年紫太。
「勿忘草キライ」