愛し方
第6章 女の子
今日は彼も休みで久々に2人で過ごす
でも女の子特有の生理がきた
憂鬱だしなんか気分も下がって冴えない
『買い物でも行こっか』
「行かない」
『珍しいね、俺が誘ったら絶対行くって言うのに。』
「…」
『ん?』
ソファに体育座りしていた私の前にしゃがんで見つめてくる
「なに、ほっといてよ。」
『あ、生理きたのか。だから不機嫌?』
「うるさいなあ」
『体、しんどいね。』
私の突っかかった言葉にはなにも言い返さずただお腹を優しくさすってくれる
『ホットミルク作って来てあげるからちょっとまってて?』
「いらない。」
『なんか食べなきゃ体に悪いよ?』
「いらない。」
『作るだけ作ってくるね?』
彼の頑固なところがこういう時にも良い方に持っていかれる
『ほいっ』
お揃いのマグカップに彼の分と私の分をついで持ってきてくれた
『女の子って本当しんどいし大変だよな〜』
「…」
『でも生理来なきゃ赤ちゃん出来ないかもしれないんだろ?』
「うん。」
『それは無理、俺が困る。』
「何で?」
『逆に俺との子供欲しくないの?』
「欲しい」
『ふっ。』
「なんで笑うの!」
『生理中でも素直な時あるんだなぁと思って。かわいいなぁって。』
「うるさい」
『でもすげえ嬉しい。八つ当たりしてもいいし不機嫌でもいいし、そんなの気にしないでいいから。』
「うん、ありがとう」
私のお腹をゆっくり優しくさすってくれる彼の大きな手は魔法の手みたいで。
心なしか痛みも和らいだ気がした
『少し寝る?寝れそう?』
「ん…。」
『もう声が眠そうだな、笑 さすっててあげるから寝な。』
彼がいれば辛くないと思えるほど私を安心させてくれた
どこまでも私を理解してくれている彼の存在が私の中で大きくなっていくそんな一日だった