先生
第4章 冷静
アラームがなって目を覚ます
やっぱりいつも通りの朝
頑張って行かないと
体が気だるい感じがしたけど学校の準備をして家を出た
正門に何人か先生が立っている
有嶋先生っぽい人は遠目からは見つからない
どんどん近づくにつれ顔がはっきり見えてくる
先生の姿は無かった
とりあえず安心した私は先生方に挨拶をして教室へ向かった
「お!愛香おはよう!」
ちょうど真菜もいた
「おはよう。」
「昨日どうだった!」
「ん〜なんか…」
『おはよう。』
先生の声がした
靴を履き替えて振り返ると先生が居た
大きく深呼吸をして普通に振舞おうと試みる
「あっ、先生!昨日愛香と何話したの!!やっぱ課題?」
『吉田の悪口かなぁ。笑 』
「は!なにそれ!笑 愛香私の事大好きだから悪口なんて言わないし!!ね?」
そう言いながらこっちを見てきた真菜
同時に先生もこっちを見てくる
思わず目を逸らしてしまった
「う、うん…」
『お前らほんと仲良しだもんな。笑 』
「仲間入れてほしそう〜〜!入れないけど。」
『別に入りたくねえよ。笑 』
先生と真菜は冗談を言い合って笑っている
変に意識している私はぎこちない笑顔しか作れない
『そろそろ時間になるし二人とも もう教室入れよ』
そう言って先生は職員室に戻って行った
「え、まさかほんとに悪口とか話してないよね?!」
真菜は心配そうに聞いてきた
「話してるわけないじゃん!笑 」
「先生の顔、いつもと違ったからほんとに話したのかと思っちゃったよ。笑 」
いつもと違った。私はずっと下を向いていて気づかなかった
やっぱ謝らなきゃ
でもいざ先生を目の前にすると上手く喋れなくなってしまう私がいた